MetaTrader 4, MetaTrader 5 で使用できるオブジェクトに”フィボナッチリトレースメント”というものがあります。
為替レートがどこまで戻るのかの予測等に使用されることがありますね。
今回はこのフィボナッチリトレースメントオブジェクトを大幅に拡張してくれるインジケーターをご紹介いたします。
ご紹介するのはフィボナッチリトレースメントオブジェクト(以降、フィボナッチと表記します)にアラート機能、メール送信機能、WAV再生機能、背景色塗り分け機能を追加できるインジケーター MTP_FiboColor_Alert です。
通常のフィボナッチは、始点と終点をそれぞれ100%、0%としたラインと、設定されたパーセンテージのラインを複数引くだけのものです。もちろん、ラインとレートがクロスしてもアラート等は鳴りません。
通常のフィボナッチがチャート上に引かれている状態で、このインジケーター MTP_FiboColor_Alert をチャートにセットするだけで、そのチャートに引かれている全てのフィボナッチにアラート機能等を追加することが出来ます。(後にご説明しますが全てではなく1つのフィボナッチにのみ機能を追加することも可能)
以下がフィボナッチを引いて MTP_FiboColor_Alert をチャートにセットした状態(設定値は初期値)です。フィボナッチ自体のラインの色については関知しませんので、フィボナッチオブジェクト自体のプロパティーで変更します。
初期値では、フィボナッチのレベルごとに、各レベル間の背景色がDimGrayと透明で交互に塗り分けられるようになっています。
MT4のフィボナッチは32本までレベル線を追加できるため、背景色の塗り分けもその全てのレベルに対応し、最大31色のレベル間の背景色を別々に指定できます。
例えば次のようにカラフルにも出来ます。(見やすいかどうかは別として(^_^;)
また、ご覧のように、ラインの右端にパーセンテージと合わせてそのレベル線の位置のレートを表示可能です。またパラメーターでレート表示をOFFとすることも簡単です。
背景色の塗り分けパターンとして、以下のようにフィボナッチの始点から終点までしか塗らないようにすることも可能です。これは、複数のフィボナッチが同一チャート上で使用された場合等に見難くなるのを防ぐための仕様です。(初期設定では上の画像のように、塗りがフィボナッチの右に拡張されます)
逆に、あまり使用することはないかもしれませんが、塗りを左に拡張する事もできます。(チャートの開始日時まで拡張されます)もちろん右と左に同時に塗りを拡張することも可能です。
そして、各レベル線とローソク足本体がクロスしたタイミングでアラートを鳴らすことが出来ます(ヒゲではなりません)。ローソク足確定時に判定し、アラートを鳴らしますので、足の途中でアラートが鳴ることはありません。メール通知、WAV再生のタイミングもアラートとまったく同様となります。(2015/7/15 無償アップデートによりローソク足確定時の判定だけでなく、現在の足でリアルタイムに即座にクロスを感知し、アラート等が可能となりました。)
また、機能を拡張するフィボナッチをオブジェクト名で限定することも可能なので、例えば2つのフィボナッチを引いて、それぞれで別の配色を使用することも可能です。(この場合2つのMTP_FiboColor_Alert を使用します)
また、これを利用して複数のフィボナッチのうちの1つだけに配色を施すこと等も可能となっています。
もちろんアラート機能のみを使いたいという方も、1つのパラメーター変更のみで背景色塗り分け機能をOFFにできますのでご安心下さい。逆に塗り分け機能のみを使用したいと言った場合も、アラート、メール、WAV再生機能はそれぞれ独立してOFF/ON可能ですので問題ありません。
フィボナッチにアラート機能を追加したいとお考えの方、フィボナッチの背景を見やすく色分けしたいとお考えの方はぜひお試し下さい。