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MTFインジとは違う擬似MTFインジとは?

私のブログでは、インジケーターの説明で「擬似MTF(擬似マルチタイムフレーム)」という言葉が度々使用されています。ここでは、擬似MTFとは一体何なのか?通常のMTF(マルチタイムフレーム)とは何が違うのかをご説明いたします。
擬似MTFは通常のMTFとは違う考え方で作られているものです。ここでは、例として移動平均線の1時間足の状態を15分足チャートに表示する場合について簡単にご説明いたします。
通常のMTFインジの場合、単純に1時間足の状態を15分足チャートに描画します。例えば1時間足なら、0:00 ~ 0:59 は1本の足ですが、15分足なら4本の足で表現されます。1時間足の 0:00 ~ 0:59 の移動平均値が100だった場合、15分足にその移動平均を表示すると 0:00 ~ 0:59 は同じく 100 となるわけです。
これに対して擬似MTFインジの場合、15分足の4倍が1時間足と考えると、1時間足の20移動平均は、15分足の80(20×60分÷15分より)移動平均と似ている、という考え方で作られています。ですので、通常のMTFインジが15分足に1時間足の20移動平均を描画するときには、1時間足の20本の足を使用して計算した結果を描画するのに対し、擬似MTFインジの場合は、15分足の80本の足を使用して計算した結果を描画することになります。
では、実際に通常のMTFの表示と、擬似MTFの表示を見比べてみましょう。

見ていただくとすぐに分かるかと思いますが、通常のMTFインジはガタガタに描画されます。1時間足1本=15分足4本なので当然の結果ですね。これに対して擬似MTFの表示はなめらかであり、通常のMTFインジの解像度を上げたような表示に非常に近い描画です。
また、通常のMTFインジで最も大きな問題点は「過去検証がしにくい」という点です。通常のMTFインジでは、リペイントが起こってしまうためです。具体的には、通常のMTFインジでは次のようなことが起こります。

1時間足で 00:10 の移動平均値が100だったとします。これを15分足に描画すると、もちろん100ですね。
では、00:20 になった時に1時間足の移動平均値は105に上昇したとします。この時、15分足ももちろん105になりますね。
しかし待ってください。15分足の00:15~00:29の移動平均の値は105で構いません。ところがすでに確定している00:00~00:14の足の移動平均値も105になってしまうのです。このように、確定した足のインジケーターの値が後から変化してしまうことを「リペイント」といいます。リペイントするインジケーターで有名なものにZigZagがありますね。
つまり、リペイントするインジケーターの問題点は「リアルタイムで見ている時の値と、後から見た時の値が違うことがある」という点です。これは、過去検証をする場合に大きな問題となることがありますね。

擬似MTFインジでは、確定した足のインジケーターの状態が後から変化することはありませんから、安心して過去検証を行うことも可能です。ということは、リアルタイムでのトレードのやりやすさにも直結します。

また、開発者向けの情報となりますが、MT4でEA(エキスパートアドバイザー)等からインジケーターを呼び出して使用する場合に、通常のMTFインジケーターでは基本的にバックテストが出来ません。通常のMTFインジは、バックテスト時に正常な値を返さないためです。
しかし、擬似MTFインジの場合はバックテスト時にも正常な値を返します。ですので擬似MTFインジは開発者から見ても非常に使い勝手の良いものなのです。

以上が通常のMTFインジと擬似MTFインジの違いです。
擬似MTF対応のインジケーターは以下から入手可能です。

だいご

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だいご